ADX2 LEユーザーインタビュー Vol.3『ANNO: Mutationem アノー:ミューテーショネム』編


こんにちは、「CRI ADX2」サポーターの一條です。

CRI・ミドルウェアでは、同人・インディーゲームクリエイターや学生を対象として、無償版サウンドミドルウェア「ADX2 LE」を提供しています。

本インタビューシリーズは、ADX2 / ADX2 LEの魅力を同人・インディーゲームクリエイターにもっと知ってほしい!という思いから、実際にADX2を開発に採用したクリエイターにインタビューを行うものです。(前回の『星樹の機神 ユニティユニオンズ』編 はこちら

第三回は、少し幅を広げて海外から!事例を紹介します。サイバーパンクアドベンチャーである『ANNO: Mutationem アノー:ミューテーショネム』です。

CRIは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの中国向けインディークリエイター支援プログラム「China Hero Project」に参画しており、このプログラムに適用されたチームへ「CRIWARE」を提供しています。

開発のThinking Startsは、インディーとはいえ規模の大きなチームです。
(Thinking Startsの面々。撮影当時で27人のチーム。)

ADX2を使ったサウンド演出の実装は、中国のサウンドスタジオであるVanguard Soundが担当しています。今回はその実装を担当したVanguard Soundの担当者にお話を伺いました。

――自己紹介と本作のご紹介をお願いします。何人のチームで、どのくらいの時間をかけて開発していますか。

初めまして,GhostFinalと言います。Vanguard Soundのサウンドデザイナーです。『ANNO: Mutationem』のサウンドデザインを担当しています。Vanguard Soundで本作の制作に関わったチームは5人で、サウンド素材の制作からADX2のAtom Craftを使ってた調整を行いました。

――本作にADX2を導入した理由は何でしょうか。

開発チームは、このプロジェクトでは新しい設計を色々と試したいと考えていました。サウンドにおいては環境音の変化などを作ろうと考えていたのですが、これらをミドルウェアなしでやるのはなかなか困難なため、ADX2の導入を決めました。

ADX2は便利で使いやすく、サウンドエフェクトもとても良いミドルウェアだと思います。Atom CraftのUIはサウンドの職人にとって親しみをもてるもので、少し勉強すればすぐ上達できると思います。

――UnityにADX2を導入する際、使い方が分からないところや、困ったことはありましたか?

はじめにAnnoの開発チームからプロジェクトのソースコードを提供してもらい、Vanguard Soundのプログラマーがサウンドの組み込み作業を行いました。一度組み込みを行ってしまった後は、ADX2によって開発チームとサウンドデザイナーのコミュニケーションは非常に取りやすくなりました。サウンドの組み込みに関する複雑な問題にあたった場合も、私たちの現場側で即座に解決できます。

――本作はサイバーパンクな世界観が特徴的です。効果音や環境音などにこだわっている点はありますか?

ゲームの場面に適した音としての効果音だけではなく、SF要素も加えた音になっています。

サイバーパンク感を出すため、ゲームデザイナーがゲーム内に大量のサイバーパンク風のオブジェクトを置いてゲーム環境全体の雰囲気を作っています。そのため、環境音の制作に結構苦労しました。

現実の町の環境音を録音して利用していますので、プレイヤーがその空間の中に実際に居るように感じることができると思います。プレイヤーが注意を払えば、いろんな細かいところに音があることに気がつくはずです。

――ADX2のインタラクティブミュージックの仕組みは使用していますか?

はい。本作において、インタラクティブミュージックは必要不可欠だと考えています。効果よくゲームの雰囲気を盛り上げることができるからです。

今回はADX2のAISACやブロック再生機能にとどまらず、BeatSyncなどの機能も使ってインタラクティブミュージックを実現しています。

※BeatSyncは、楽曲のビートに合わせて演出を作ることができる機能。

――そのほか、サウンド演出でこだわった所があればお教えください。

サウンドのダッキングや優先度に関してはたくさんの設定を行いました。ゲーム中で重要な音を聞きやすくしたり、逆に重要なメッセージを音の中に隠して、プレイヤーの操作によって聞こえてくるようにしました。一部のシーンにおいて、ゲームのヒントとしてサウンドの演出を使っています。

――中国では、サウンドにこだわったインディークリエイターは多いですか?

中国では、サウンドへの重視度はまだ高くないかもしれませんが、その状況は改善されつつあります。最近のプロジェクトで求められるサウンドの品質はどんどん高くなっています。

――ADX2に欲しい機能はありますか。または、ゲームのサウンド開発に関してこんなプラグインがあったらいい、という展望はありますか。

そうですね、ミキサー(DSPバス)機能にもっと進化してほしいと思いました。たとえば、ミキサーのパラメータをAISACで手軽にコントロールできれば、もっと自由にミキシングできるようになると思います。

※筆者注:現在AISACではエフェクトへの流量である「バスセンド」が操作できます。あらかじめエフェクトパラメーターを設定したバスを服す作成しておくことで、異なるパラメータを持つエフェクトをAISACで切りかることが可能です。

――最後に、本作に関する告知や宣伝がありましたらお願いします。

『ANNO: Mutationem アノー:ミューテーショネム』をぜひプレイしてください!そして、プレイ時にはぜひそのサウンド演出をじっくり聴いてもらえればうれしいです。

――ありがとうございました!


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