ADX LEADX LEインタビューその他

ビートにのって強くなる!ゲームの面白さを支える音へのこだわりを、ミドルウェアで実現する CRI ADX LE ユーザーインタビュー Vol.12『紙装甲主人公と不死身のカエル』

リズミカル2Dアクションゲーム『紙装甲主人公と不死身のカエル』の開発者「シロ」氏に制作背景を直接伺いました。
「ビートにのる」という、本ゲームで重要な要素の一つに CRI ADX LE がどのように活用されているのかなど詳しくお話頂きましたので、ぜひご覧ください。

※2026年10月19日時点、『紙装甲主人公と不死身のカエル』は開発中タイトルとなります。


インタビュイー: シロ(@petit_zome)
インタビュアー:  CRI・ミドルウェア
編集: CRI・ミドルウェア

1. 『紙装甲主人公と不死身のカエル』の制作にあたって

CRI・ミドルウェア:
今日はよろしくお願いします。
まず、自己紹介をお願いします。

シロ:
シロ(@petit_zome)といいます。
普段は仕事をしながら、個人でゲーム制作をしています。

企画やプログラム、音楽、効果音などを自分で手がけながら、音やリズムをゲーム体験そのものに取り入れた作品を作っています。一般的なコントローラーで遊ぶゲームだけでなく、独自の筐体や身体を使った操作とリズムを組み合わせた体験型作品の制作にも取り組んでいます。

現在は、音楽とアクションを組み合わせた2Dアクションゲーム『紙装甲主人公と不死身のカエル』と、手の動きで光を操る体験型作品『ANRI』を制作しています。

CRI・ミドルウェア:
では、『紙装甲主人公と不死身のカエル』の紹介もお願いします。

シロ:
『紙装甲主人公と不死身のカエル』は、音楽に合わせて遊ぶ2Dアクションゲームです。
リズムゲームらしい楽しさは取り入れながらも、アクションゲームとして自由に操作できる感覚との両立を意識しています。
アクションゲームでは、ボタンを押した瞬間に反応が返ってくること自体が、面白さの大事な部分だと思っていて、ビートが来るまで入力を待つような設計は、基本的にはあまり相性がよくないという課題がありました。

そこで、操作自体はなるべく自由にしつつ、その操作の結果として起きるゲーム側のリアクションが自然とビートに乗るようにしています。

一方で、敵のアクションに応えるような場面では、既存のリズムゲームに近い遊びも取り入れて、アクションゲームとしての自由さと、リズムゲームとしての気持ちよさ。その両方が成立する塩梅を探しながら作っています。

CRI・ミドルウェア:
制作人数と制作期間も教えていただけますでしょうか。

シロ:
制作を始めてから3年が経ちました。
基本的には個人で開発していて、自分ではプログラム、ゲームデザイン、一部のドット絵、サウンド、演出、企画進行などを担当しています。
一方で、絵や効果音、音楽、シナリオなどは、必要に応じて人の力も借りながら制作しています。

CRI・ミドルウェア:
特にこだわったポイントはどこでしょうか?

シロ:
プレイヤーの操作をなるべく制限せず、それでも結果として音楽になるようにすることです。
基本的に、プレイヤーがボタンを押した瞬間には何かしらの音が鳴ります。
まず、その場でちゃんと反応を返す。

そのうえで、そこから続く音やゲーム側のリアクションがBGMのビートに乗るようにしています。

2. CRI ADX LE 導入や利用した機能

CRI・ミドルウェア:
次に、今作の開発について聞かせてください。
CRI ADX LEを導入したきっかけは何でしょうか?

シロ:
きっかけは、たまたま展示会で隣にゲームを出展していた開発者の方がADX LEを使っていたことでした。
そこで「そんなに難しくないよ」と教えてもらい、実際に動いているものを見せてもらったことで、自分でも取り入れてみようと思いました。

自分にとって大きかったのは、「これを使えばここまでできる」という、実際にたどり着けるゴールを目の前で見せてもらえたことです。
ゴールまでたどり着けるか分からない状態で、一人で調べるところから始めていたら、もっと導入をためらっていたと思います。

CRI・ミドルウェア:
CRI ADX LEは主にどのような用途で使いましたか。

シロ:
BGMや効果音の再生だけでなく、音楽のビートを基準にゲーム全体を管理するために使っています。

死亡後のリスポーン、敵の攻撃間隔、攻撃判定が有効になる時間、コンボ時のリズム、ジャンプの滞空時間、スキルの演出、さらにはアニメーションの1コマあたりの時間まで、さまざまな要素をBGMのテンポと連動させています。

CRI・ミドルウェア:
では、特に印象に残った機能や、「これは便利だった」と感じた機能を教えてください。

シロ:
一番印象に残っているのは、間違いなくビート同期の機能です。

この作品では、ゲーム内のかなり多くの時間的な要素をBGMのビートと結びつけています。
敵の行動やコンボだけでなく、ジャンプやスキル演出、アニメーションのコマ送りまで音楽と連動することで、単にBGMが流れているだけではなく、ゲームそのものが音楽の中で動いているような感覚を作ることができました。

また、AtomCraft側でピッチや音量などをあらかじめ設定できるだけでなく、Unity側からゲームの状況に応じてそれらを変更できる点も、とても助かっています。

設定したものをただ再生するだけではなく、ゲーム側の状態に応じてリアルタイムに音を変化させられる自由度が、この作品にはとても合っていました。

CRI・ミドルウェア:
CRI ADX LEを使ったことで、表現の幅が広がった点や実装が楽になった点はありましたか?

シロ:
導入後に大きく変わったのは、「いつ入力されたか」を判定するだけではなく、入力されたあとにゲーム側がどのようなリアクションを返すかまで、音楽に合わせて設計できるようになったことです。

僕は、音楽の素晴らしさのひとつは「肯定されること」だと思っています。
自分が何かをしたとき、それが音として返ってきて、さらに音楽の一部になっていく。
その体験を連続してプレイヤーへ返せるようになったことは、とても大きな変化でした。
条件分岐によってリズムを作ったり、状況に応じて効果音の強弱を変えたり、ピッチの変化によってアクセントをつけたりしています。

プレイヤーがオブジェクトにどのようなタイミングでインタラクトしても、その行動を否定するのではなく、なるべく音楽として受け止めて返す。そういう音作りができるようになったことが、ADX LEを導入して特によかった点です。

CRI・ミドルウェア:
ありがとうございます!
逆に、使ってみてつまずいた点や、改善してほしい点はありましたか?

シロ:
AtomCraftはとても多機能なので、最初はそれぞれのウィンドウやボタンがどこにあるのか、それぞれが何をするものなのかを把握するまでに少し時間がかかりました。

たとえば、ループポイントのサンプル数を確認・設定する場所や、BGM遷移などで使うAISACという概念、書き出したファイルをUnityへインポートする手順などです。
完全に直感だけで触るというよりは、一度しっかり学んでから使うソフトウェアという印象でした。
感覚としては、最初に1日くらい腰を据えて使い方を覚える必要があると思います。

ただ、ひとつのゲームを制作するためにADX LEのすべての機能を使うわけではないので
自分の作品に必要な機能とワークフローを一度覚えてしまえば、その後はとても短時間の作業でプロジェクトが進められています。

3. これから使う人へのメッセージ

CRI・ミドルウェア:
これから使ってみようか迷っている人に、ひとことアドバイスをお願いします!

シロ:
最初に触ってほしいのは、間違いなくビート同期です。
音楽と視覚が連動するだけでも、とても気持ちいい体験になります。
ビートに合わせて色を変える、オブジェクトを脈動させる、光らせる、ジャンプさせる。本当に簡単なもので構わないので、まずひとつ、画面の中の何かを音楽のビートに合わせて動かしてみたらきっと、その瞬間にこのソフトウェアの虜になると思います!

 

4. 終わりに

CRI・ミドルウェア:
今後、予定している活動や現在開発中のものはありますか?

シロ:
現在は『紙装甲主人公と不死身のカエル』の開発を続けながら、並行して特殊筐体を使ったゲーム『ANRI』を開発しています。

『ANRI』は、筐体の中に差し入れた自分の手そのものをゲーム内の自機として扱う作品で、
手を含めた筐体内部に映像を投影することで、手のひらに光が集まったり、それを握ることで攻撃したりします。

また、この作品でもCRIWAREを活用していて、音楽に合わせて光や敵の動き、プレイヤーのアクションが連動するようにしています。

今後も、音楽とゲームを組み合わせた作品を作っていきたいと思っています。
もしどこかの展示会で見かけたら是非体験してみてください!

 

 


以上、『紙装甲主人公と不死身のカエル 』のインタビューでした。
シロさん、あらためてありがとうございました。

本記事内で使用した商標に関する権利表記
「Unity」は、Unity Technologiesおよびその関係会社の商標です。

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