CRI ADX LE Unity SDK(3.11.00)リリース! 新機能紹介!
第一開発部の川口です!
今回はついにリリースされたADX LE Unity SDK(3.11.00)に含まれる新規機能についてご紹介します!
ADX LEが待望の、Unity WebGL対応!!
これが何を意味するかと言いますと、unityroomにADX LEを用いた作品が上げられるようになります!やったーーーー!
WebGL対応についての詳細はこちらをご覧くださいませ!
ここから先は、ADX SDK Ver.2.28.00アップデートによる新機能紹介です!
主なポイントはこちら。
- オーサリングツールが少し進化したよ
- 一部のデータの作り方の幅が広がったよ
- 立体音響が強化されたよ
割と頻繁にバージョン上がるけど、何が変わってるの?と思うことも多いのではないでしょうか。
色々とできることが増え続けているんだよ!と知ってもらえたらいいなと思い、以下でご紹介させていただきます。
それでは行ってみましょ〜!!
CRI Atom CraftがVer.3.54.00にバージョンアップ!
オーサリングツール、CRI Atom Craftの新機能はこちら!
プロファイラーの単体アプリケーション化
CRI Atom Craft の機能として組み込まれていたプロファイラーが、単体で動くアプリケーションになりました。
これにより、ADX を組み込んだゲームエンジンやアプリケーションの再生情報がかんたんに測定できます。
さらに、各種 UI の改良を行い、問題発生位置を特定しやすくなりました。
プロファイラー機能の詳細については「 CRI Atom Profiler 」を参照してください。
アクショントラックの自由度向上
従来のアクションでは、ターゲットが「1つのキュー」でした。
今回のアップデートでは「キュー名が『bgm_』から始まるキュー」など、ターゲットを部分一致で指定できるようになりました。
これにより、さらに柔軟な再生制御を行うことができます。
(その時に再生されているキューの中からターゲットを探します)
例えば特定のキューに対してブロック遷移やセレクタラベルの切り替えを行うとして、同様のパターンで変化をさせるキューが複数あった場合。
これまでは、各キューごとに別のキューを用意して、それぞれにアクショントラックを追加し、1対1で設定していく…という作業が必要でした。
新機能を使うと、キューの命名ルールさえ厳格に設計しておけば、1つのキューですべてをコントロールする事が可能に。
データ作成の手間を大きく減らせます。
アクション機能の詳細については「 アクション機能 」を参照してください。
ミキサーアクショントラックの追加
ミキサーをターゲットとしたアクションを作成するための ミキサーアクショントラック を追加しました。
ミキサーに対するスナップショットの適用を、アクションで行えるようになります。
たとえば場面転換で音の響きを変えたい場面など。以下のようなキュー設定で、プログラマーの再生命令のみで演出を実現できます。
・そのときに鳴らす音(例:敵が出てきたことを知らせ緊張感を煽るスティンガー的なSE)にアクションを入れる。
・または、場面転換用の波形を含まない無音のアクションキューを用意する。
CRI Atom ライブラリの更新内容
たまには更新内容をずらっと書いてみます。(本内容はSDKに含まれるテキストに記載されています)
(1)機能追加 (a) マイクロ秒でシーク時刻を指定する関数criAtomExPlayer_SetStartTimeMicroを追加しました。 (b) アタッチされている DSP バス設定の名前を取得する以下の関数を追加しました。 - criAtomExAsrRack_GetAttachedDspBusSettingName (c) ACF 連携パススルーラックについて、生成時にACF の設定に従いミキサーをアタッチする機能を追加しました。 (d) プロファイラー接続状態を取得する機能を追加しました。 - criAtomExMonitor_IsConnectedToProfiler (e) スナップショット変更アクションに対応しました。 (f) ボイスの停止要因 CriAtomVoiceStopReason にCRIATOM_VOICE_STOP_REASON_CANCEL_VOICE_LIMIT を追加しました。 (g) マルチタップディレイのVer.2を追加しました。 ※Ver.2については、CRI ADX ツールマニュアルをご参照ください。 (h) CriAtomExCueInfo 構造体に下記メンバを追加しました。 - selector_index (セレクターインデックス) (i) CriAtomExAisacGraphType に以下を追加しました - CRIATOMEX_AISAC_GRAPH_TYPE_PAN3D_ELEVATION_ANGLE (j) 立体音響機能使用時に機種固有機能パラメーターを設定する構造体を追加しました。 - CriAtomExAsrRackSpatialChannelConfig - CriAtomExAsrRackSpatialAmbisonicsConfig - CriAtomExAsrRackSpatialObjectConfig (k) バーチャル化した位置から音声を復帰させる無音時処理モード CRIATOMEX_SILENT_MODE_VIRTUAL_RESUME を追加しました。 (l) CriAtomExAisacGraphType に以下を追加しました - CRIATOMEX_AISAC_GRAPH_TYPE_ARBITRARY_BUS_SEND - CRIATOMEX_AISAC_GRAPH_TYPE_ARBITRARY_AISAC_CONTROL ※ACF Ver.1.32.00、ACB Ver.1.44.00 以降のデータでは、バスセンド AISAC グラフ、AISAC コントロール AISAC グラフの出力に上記タイプを使用します。 (m) パンの仰俯角を設定する以下の関数を追加しました。 - criAtomExPlayer_SetPan3dElevation (n) CriAtomExCueInfo 構造体に下記メンバを追加しました。 - pitch (ピッチ) (o) 登録されたACFに含まれるREACTの数を取得するcriAtomExAcf_GetNumReacts関数を追加しました。 (p) ASRラックの機種固有コンフィグの CriAtomExAsrRackConfig_WASAPI を追加しました。 (q) バイノーラライザーの音量を変更する機能を追加しました。 - criAtomExAsr_SetBinauralizerVolume (r) 出力ポートハンドルが破棄可能かを判定する以下の関数を追加しました。 - criAtomExOutputPort_IsDestroyable (s) 7.1.4.4ch形式の音声データの入力に対応しました。 (t) ハプティクスデバイスのIDを設定する以下のAPIを追加しました。 - criAtom_SetHapticDeviceId_WASAPI
毎回、このブログに全部書くつもりはありませんが、こういった内容が更新されていますので
興味のある方はぜひ、SDKに含まれる変更履歴をご覧いただければ!
立体音響機能強化
前項、ライブラリの変更内容のあちこちに 7.1.4.4 chと書かれていました。
従来の7.1.4chは自分を中心に7つと、低音用に1つ、高いところに4つというスピーカー構成でした。
7.1.4.4chではさらに、低いところに4つ追加されています!
これによりパンニングやポジショニングによる下方向の表現力が高くなり、さらに高い定位感が得られます。
変更点については「 パンニング 」を参照してください。
Unreal Engine向けADX LEについて
UE版のADX LE最新版は現在対応中となります。申し訳ございませんが、今しばらくお待ちくださいませ。
その他
CRI Atom Craftから公式Discordへの招待リンクを用意しました!
問合せフォーラムをぜひ、ご活用くださいませ!
公式Discordがどういったサーバーかについての記事はこちら
以上、長くなりましたがどうぞ応援よろしくお願いいたします!