「CRI ADX2 for ブラウザ」で、ブラウザゲームは何が変わる?
先日、CRIのニュースリリースでブラウザ版のADX2が発表されました!
CRI、ブラウザゲーム向けに新ミドルウェア「CRI ADX2 for ブラウザ」を提供開始採用第1弾にスクウェア・エニックス「乖離性ミリオンアーサー PC版」
大きく変わるところ
コンシューマーゲーム機に近い、多様なサウンド演出ができるようになります!
BGMがループするときも綺麗に繋がり、同時発音数の制御も容易になり、リソースの管理が楽になります!
逆に、今までブラウザの何が問題だったかを以下にまとめます。
Webブラウザの大進化
ここ最近のWebブラウザの進化は目覚ましいものがあります。
かつてドキュメントを閲覧するだけの環境だったものが、
今や立派なゲームプラットフォームの1つになりました。
今後カジュアルゲームはもちろん、3Dのリッチなロールプレイングゲームや
アクションゲーム等どんどん増えていくでしょう。
ブラウザゲーム開発に関するお勧めの記事です。
【乖離性MA】開発者必見!PC版『乖離性』で採用されたWebGLの魅力を聞いてきた
Unity5やUnrealEngine4、Cocos2d-xのWeb対応もそれを強力に後押ししています。
「CRI ADX2 for ブラウザ」もWebブラウザ向けのゲームを開発する方を支援するために開発されました。
Webブラウザの音
MIDIやFlashで音が鳴らせたのは昔の時代。
現代で音を鳴らすにはW3Cが勧告する以下の規格を使います。
- HTML5 Audio (audioタグ)
- Web Audio API
HTML5 AudioはシンプルなAPIですが、ゲームに使うにはちょっと機能が物足りないです。少し前はこれしかなかったため、頑張ってこれでゲームを作っている方も沢山いました。
Web Audio APIはノードを組み合わせて自由にオーディオシステムを作れるAPIです。
これは難易度は高めですが非常に強力なAPIで楽器アプリやシンセサイザーを作ることもできます。
Webブラウザで”ちゃんと”音を鳴らすって難しい
実は上記のAPIを使用して音を鳴らすのは簡単です。
でも”ちゃんと”音を鳴らすのは難しいのです。
再生できる音声フォーマットが違ったり。
BGMとかセリフとか効果音とか、音が途中で切れたり。
BGMが綺麗にループできなかったり。
2曲をクロスフェードさせる、なんて事も結構面倒。
ブラウザの種類によって挙動が違う…なんてこともありますね。
CRI ADX2 for ブラウザの特長
「CRI ADX2 for ブラウザ」はコンシューマゲーム機やスマートフォン向けに開発してきた強力なオーディオエンジンをWeb Audio API上に実装したものです。
FlashやUnityWebPlayerといったプラグインは不要で、Web Audio APIが動作するWebブラウザなら問題なく動作します。
複雑なオーディオ機能を簡単に実現することができ、ブラウザの差異も吸収します。
Unity WebGLに対応
ゲームエンジンUnityの WebGL出力に対応しています。Unityで開発されたゲームタイトルのブラウザゲーム移植を容易に実現します。
ブラウザを含むマルチプラットフォーム展開を強力に支援
スマートフォンや家庭用ゲーム機、アーケード、PCなど幅広い機種に対応しており、コンテンツのマルチプラットフォーム展開を強力に支援します。
大量のサウンドデータを効率的に管理し、豊かなサウンド演出を実現
DAW感覚で使える直観的なインターフェースのオーサリングツールによって、BGM、SE、ボイスなどの大量のサウンドデータを効率的に管理することができます。また、BGMの自然な切り替えやユーザーの操作と連動した効果音など、ゲームに必要なサウンド演出もツール上で手軽にデザインできます。
今後について
Cocos2d-x(JS)等から使うためのJavaScript APIの提供や
高画質・高品質ムービー再生システム「CRI Sofdec®2」も順次対応を進めていきます。
また、ロード時間短縮やローカルストレージの活用など、Webアプリならではのユーザビリティ向上に繋がる機能も鋭意開発中です。
SDKの入手方法
Webブラウザ対応のCRIWAREは、今のところテクサポサイトから入手できるSDKには含まれていません。
試したいという方は [こちら]から、お気軽にお問い合わせください。